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産業廃棄物最終処分場建設計画に関する委員長所見 ②計画の大規模性、長期性について

(1)リスク、不確実性について

 事業規模が大規模であるほど、また長期間であるほど、上述のような問題リスクは高まる。管理期間が60年間ということになれば、リスクから不確実性に転化するとさえいえる。(いまから60年前、1947年といえば日本国憲法施行の年であるが、それから今日までの社会の変化や科学技術の発展、環境意識の高まりを想起されたい。)

 「未知の有害性」の問題、廃棄物をめぐる社会的・経済的情勢の変化、北陸・石川における産廃処理業の経営環境などに関わるリスクを60年先まで評価し対応することは、事実上、不可能である。

(2)事業主体について

上記のリスク等から、事業主体である(株)門前クリーンパークの経営が立ち行かなくなり、管理能力を失うことがあり得るということも、考えておかなければならない。

 門前クリーンパークの現在の株主は、大成建設株式会社と株式会社タケエイであり、門前クリーンパークが管理能力を失った場合には、これら2社がなんらかの責任を果たすことが求められるであろう。

 大成建設は、日本を代表する建設会社であるが、バブル崩壊後のゼネコン危機のなか、2000年には大手4社で、有利子負債がもっとも多くなり(連結で9,663億円)、株価もいちばん低くなる(2000年6月19日終値151円)などの経験もあり、今後、数十年のあいだ万全かと問われれば、残念ながら不安なしといえない。また、談合事件に関与する(たとえば、新潟市談合事件(2004年)、防衛施設庁官製談合事件(2006年))など、コンプライアンス(法令順守)の点でも不安を否定できない。

 タケエイは、産業廃棄物処理の分野では最高水準の企業のひとつと目されているが、管理型最終処分場は有しておらず、また設立から30年しかたっておらず、計画の長期性を考えると将来の確実性には不安が残る。

 (以上は、各社の評価を確定的に述べたものではなく、本計画の是非を判断するうえで考慮すべき形式的可能性について論じたものである)

(3)計画の3期分割に関連して

 さまざまな問題について段落ごとにチェックできることは計画を3期に分けたことのメリットであるが、逆にいえば、計画のあとになるほど事故等の問題性が高くなる。しかも、事故があとになるほど、現世代の誰も対応できず責任もとれない。

 3期分割は、全体計画を前提とすれば評価できる点だが、期間分割が必要なほど大規模かつ長期の計画というところにやはり問題があるといわざるをえない。

(続く)

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